2012年9月30日日曜日

「特撮博物館」雑感

えー、あと1週間ほどになってやっとこさ例の「特撮博物館」に行って来ました。で、ツイッターだと連投しているうちに支離滅裂になりそうだし、訂正も難しそうなので、こちらに書くことにしました。ちなみにそんな高尚なことを書く気はないです。あくまでも一特撮ファンとして思った感想です。苦労された関係者の方々には多少失礼な内容も含まれてしまうかもしれませんが、そこは特撮作品を見る側の思いが暴走していると解釈して軽く流していただければと、、、、。(言い訳を先に書いてどーする:-)

なお、特撮博物館の開催情報は以下のページを御覧ください。

「館長庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」

 でも、日テレがいつまでこのURLを維持するかわからないので、庵野さんの公式ページの告知も貼っときます。

「『館長 庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技』 開催中」


さて、全体を通した素朴な感想を一言で書くとともかく「詰め込みすぎ」ではないかと思います。いや、特撮好きのマンガ家さん等創作業の方々が「4時間は必要」とかいうの見ている時点で予想はしていたのですが、、。

その副作用として、私がツイッターでフォローしている方も言っていたのですが、同時期に埼玉で、年末年始に水戸(私はこっちに行った)でやっていたウルトラマン展の方が良かった感があるのです。やはりそこは展示内容をある程度絞り込んで統制感があるかどうかではないかと思う次第。

私が見た感じでは展示の内容が
  • 昭和の特撮作品の回顧
  • 平成(前期)の特撮作品の回顧
  • 昭和~平成(前期)の特撮技術の解説
  • 昭和~平成(前期)の特撮に使用されたスーツ・ミニチュアの展示
  • 同複製品の展示
  • 「巨神兵東京に現わる」の上映
  • 「巨神兵東京に現わる」メイキングと解説(これは昭和~平成(前期)とは少し変わっている)
  • などなど
といろいろあり過ぎてかえって焦点がぼやけているかなという印象を受けた次第。特に巨神兵の映像上映は浮いているかなと思いました。人の流れも止めちゃうし。「特撮」の説明なら既存作品でのメイキングもあったりしたので、新たにここでしか上映されてないものをというのはわかりにくい。(客寄せなのかもしれないが、それでよってきた客は果たして目的にあっているだろうか?)

いや、要らないものがあるという意味ではなくって、どちらかと言うと特撮の常設展があって、それに時々企画展がという方式でそれぞれあるといい感じになるとは思うんですけどね。いや、そう思う人が一杯出てきて、予算などの確保もできて常設展が実現できればいいとは思うんですけどね。それができれば時々ワークショップで自分で特撮してみるなんてのもあるといいなぁとか。。

上の項目によっては人の流れ方も随分違うので、一気にやったのが混雑にもつながっていると思うんですよね。

あと、私は借りなかったのですが音声ガイドも時々「これ長い」とつぶやいている人もいましたから、そっちも詰め込み気味だったのかも。。。。

で、気づいたのは昔から言われる「オタクは相手をよく見ずに自分の話したいことを情報過多気味にまくし立てる」ってのを地でいってないか???という連想。。。
 まぁ、それは半分冗談としても。。。

まぁ、確かにチャンスが少ないので、そこに詰め込んでしまう気持ちはわかりますが、果たして本当に訴えたい相手にそれで伝わっているのだろうか?と心配になった次第。

多分、今回の展示は私のようにノスタル爺ぃばかりではなく、特撮に思い入れとかが薄い人に訴えるのが目的かなぁと思うのですが、これでは「引かれてしまう」のではないかと、、、。

私の周辺の20代前後と思しき若人(男性)には、

「(第1作のスチル等を見て)ゴジラってそんな昔にやってたんだ」
「(35mmシネカメラを見て)これって8mm?」(フィルムのシネカメラ=8mmと思い込んでいる風、35mmが何を表すかが分からなかった模様)

なんてことを連れと話しているのがチラホラと。。

一方同世代な女性はモスラとか出てくるキャラをある程度把握している風(でも特撮技術にはどうなのか?)。。。

でも、ミラーマンとかジャンボーグ9(正確にはウルトラマンシリーズ以外のヒーロー)には「なにこれ?わかんない」だったり、、。

一方、最後に主要作品シーンを編集した映像のところで、怪獣の名前を全く間違えず言ってのける小学生(親がギリギリ特撮世代?)がいたりと、、、、、。

これは今の20代が親になって、その子供だと、、戦隊物と(既に全然違うけど)仮面ライダーシリーズしか、、、。

と書いてわかったが、戦隊と仮面ライダー関係のがすっぽり抜けている。最後のコーナーの玩具展示にはライダーはあったけど。

しかも、今はオプチカルプリンターは使わずにコンピュータ処理しているのに、CG関連技術の解説があまりない、、というか「こうやってます」という絵はみせるけど、本当の技術解説はどうなんだろう?音声ガイドでやっても限界あるしなぁ。。。

ミニチュアやスーツを使う特撮とCGの住み分けの今後みたいな展望も本当は欲しかった。ノスタルジイだけなら新作(巨神兵)はいらないことになるしねぇ。。

うーん、うまくまとめられませんが、、、。今の若い人はこの展示を見ると「うわー、昔は色々色々苦労してやってたんだねぇ」という印象しか残らないという危惧が、、、。

で、こう書いていて気づいたんですが、この展示、特撮に思い入れのある立場の主観が先に立っていて、客観的な視点を感じられなかったのが「博物館」としては最大の問題かも?。つまり、特撮ファンとか特撮で飯食って来た人ではなく、「映像作品を専門とする学芸員」によってCGなどとの対比も込で構成してみるとどうなるのかが興味深いですね。

追伸: ピープロのミニチュアやマスクの類が結構良い状態で残っていたのが印象的でしたねぇ。。

1 件のコメント:

  1. 書き忘れてたけど、メイキングは新作の巨神兵よりも実は個人的にはDAICON版「帰ってきたウルトラマン」の方が面白かった。ああいうのは金と手間暇かかってできて当然感がするものより、チープな中でどう工夫しているかがやはり面白いし。その意味ではウルトラマンのカラータイマーの色をセロハン入れ替えたとかいうのがやはり周囲でも受けてた覚えが。

    どうせなら、ミニチュアもDAICON版「帰ってきたウルトラマン」のあの紙のやつも飾れば良かったのにと思うんですけどね。で、子供相手のワークショップで実際に作ってみるとか:-)

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